健康科学部

健康科学部看護学科

定員120名

看護学科

“身近に寄り添い、行き届く看護”をめざし、人々の健康の維持・増進、疾病の予防に貢献できる看護師を育てます。

本学の建学の精神「親切」の下、『人』『いのち』『健康』『生活』『看護』に関心を持ち、生命の尊厳や人の価値観を理解し、人を尊重できる「感性と倫理観をもつ人間力」と、科学的根拠に基づき、関連学術分野との連携に融合した実践ができる「的確な看護実践力」を持った看護専門職者を育成しています。したがいまして、本学の建学の精神「親切」ならびに本学の教育理念を理解し、看護の実践者・研究者・教育者として、社会に貢献できる人材の育成を目的としています。

看護学科の特徴

  • POINT01

    講義や演習に直結した実習で
    “その人の生きる力・生活する力”
    を引き出す看護学を学びます。
    各看護学臨地実習においては、医療機関のみならず在宅、福祉施設に学びの場を広げ、対象者の個別性を重視した生活のあり方や看護を学びます。また、少人数のグループを教員が担当し、実習中も手厚くサポートします。
  • POINT02

    発達段階ごとのさまざまな
    シミュレーターを用いた演習で、
    より具体的な学びが得られます。
    妊婦、早産児・新生児・学童期から成人にわたるシミュレーターを用いた体験型の演習で、さまざまな状況に対応した看護を仮想体験し、状況に応じて工夫できる力を身につけます。
  • POINT03

    噛むことで脳が活性化!?
    最新の研究事例から
    食と健康の結びつきを学びます。
    口の機能と健康との関わりを学ぶ「口腔健康管理学」の科目を設け、歯科医師免許を有する専任教員が講義します。また、講義や演習の一部は健康栄養学科と連携して行われ、「食と健康」を結びつけて考えられる視点を養います。

3つのポリシー

取得できる資格/免許

  • 看護師国家試験受験資格

    看護師国家試験の受験資格は、文部科学省令・厚生労働省令によって定められた基準を満たした学校に入学し、必要な科目を修めて卒業した者に与えられます。本学科では所定の125単位を得ることによって、看護師国家試験の受験資格を得ることができます。

  • 保健師国家試験受験資格 ※1

    保健師の資格は、保健師国家試験および看護師国家試験に合格することで得ることができます(保健師資格を得るためには、まず看護師資格を取得することが大前提となります)。保健師、看護師の統合カリキュラムを採用している本学科では、所定の154単位以上を得ることによって、保健師国家試験の受験資格を得ることができます。

  • 養護教諭二種免許状 ※2

    養護教諭とは、学校で保健管理、保健指導などを担当する教員のことです。養護教諭として働くためには養護教諭免許状を申請し、その後採用試験に合格する必要があります。

  • 第一種衛生管理者 ※2

    衛生管理者は、労働者の健康障害や労働災害を防止するために、労働安全衛生法で定められた国家資格です。労働安全衛生法により、常時50人以上の労働者を使用する事業所では、衛生管理免許を有する者のうちから、労働者数に応じ一定数以上の衛生管理者を選任することが義務付けられています。

※1 保険師課程履修可能人数は12名です。

※2 保健師国家試験合格者が申請により取得できます。

資格取得実績

国家試験合格率
(2024年3月卒業生の実績)

  • 看護師合格率
    97.3%
  • 保健師合格率
    88.9%

就職先実績

主な就職先(2023年卒業生)
〈病院・医療施設・保健師〉
(学)藤田学園 藤田医科大学病院/(学)藤田学園 藤田医科大学ばんたね病院/(学)藤田学園 藤田医科大学岡崎医療センター/(公)日本海員掖済会 名古屋掖済会病院/(国)国立長寿医療研究センター/(大)東海国立大学機構 名古屋大学医学部附属病院/名古屋市立大学医学部附属病院/(国)東京医科歯科大学 東京医科歯科大学病院/(学)日本歯科大学附属病院/碧南市役所(保健師)/尾張旭市役所(保健師)/東海市役所(保健師)/富山市役所(保健師) ほか

看護学科 校舎案内

名古屋駅から地下鉄桜通線で19分、「瑞穂区役所」駅から徒歩3分と、アクセス抜群の名古屋女子大学キャンパス。このキャンパス内に、健康科学部看護学科の校舎があります。2階から5階にかけては、看護関連実習室・実習準備室や、演習室、教育研究室などがあり、また1階には、全学生が利用できるラーニングコモンズ、多目的室、談話室などを設置し、総合的な教育研究機能と学習環境を備えています。

カリキュラム

カリキュラム

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授業Pick up

  • フィジカルアセスメント

    フィジカルアセスメント

    看護実践に活用できる能力を養います。

    フィジカルアセスメントとは、患者さんの訴えを聞き、情報収集を行い、身体機能を評価することです。そのために、問診とフィジカルイグザミネーション(視診、触診、打診、聴診)の基本を学修し、その解釈について理解を深めます。

  • 母性看護援助論

    母性看護援助論

    母子に必要とされる看護援助について理解を深めます。

    妊娠・分娩・産褥期にある女性と、胎児期を含む新生児期にある母子の生理的・心理的・社会的な特徴について学びます。ウェルネスをめざした看護援助を提供できるための、基本的な知識・技術・態度を修得します。

  • 老年看護援助論

    老年看護援助論

    健やかな老い、その人らしい暮らしに必要な老年看護について学修します。

    医療施設に入院している老年者を対象に、健康障害が及ぼす影響や、退院後の生活を見据えた看護計画を立案し、基礎的能力を習得します。さらに実習を通して多職種との連携を学び、超高齢社会における看護師の果たす役割を認識し、老年看護について自己の考えを深めます。

  • 地域・在宅看護援助論

    地域・在宅看護援助論

    在宅療養に伴う基本的な看護技術を理解します。

    口から食事を摂取できない療養者へチューブから栄養補給をしている場面です。在宅療養者の居宅への訪問看護実習にむけて、療養者の生活をイメージし、家庭環境への配慮や家庭で準備できるものの活用など実習で経験する可能性の高い技術を修得します。

  • 小児看護学実習

    小児看護学実習

    学んできた専門的知識や技術を活用し、小児看護の実状を学びます。

    病院や障がい児施設、保育園等の実習を通して、子どもとその家族について理解を深めます。また臨地実習においては、看護計画の立案、実践、評価といった一連の過程を通して子どもと家族が置かれている状況を的確に判断し、成長・発達や様々な健康状態に応じて看護を実践するための基礎的能力を身につけます。

  • 看護の統合と実践実習

    看護の統合と実践実習

    チームにおける看護師の役割を踏まえた実践能力を養います。

    高齢者のデイサービス事業における実習の一場面です。最後の実習となる「看護の統合と実践実習」では、人々の健康生活を支援する保健・医療・福祉体制の実際を理解し、これまでの実習経験を発展させ、チーム・連携を意識した看護実践能力を高めます。

実習の流れ・MAP

実習経験者メッセージ

  • 増子 美岬

    実習中の仲間は大きな存在。
    相談し励まし合うことで乗り越えられました。

    健康科学部 看護学科 2024年3月卒業

    愛知県立鳴海高等学校出身

    増子 美岬さん

    誰かの役に立てる仕事がしたいと看護師をめざし、オープンキャンパスで先生と学生の雰囲気が良かった本学に入学を決めました。実習中は体調を崩さないように睡眠をしっかりとることを意識しました。毎日の記録も決して次の日に持ち越さないように、帰宅後すぐに取り掛かるよう習慣化しました。実習で実際の患者様と関わることで、教科書だけでは理解しきれないことも頭に残りやすく、学びの定着を感じています。また疾患だけに焦点を当てるのではなく、患者様の個性や家族との関係性を知るコミュニケーションの大切さも実感しました。認知症の患者様に退院指導をした時に、指導内容だけでなく私の名前や大学名までも忘れないようにメモしていただいたことは、励みになりました。この実習経験を経て、患者様の個性や家族背景を把握し、短い間でも丁寧に関わることができる看護師になりたいと強く感じています。

教員紹介

  • 新井 信之教授

    精神看護学

  • 粕谷 恵美子教授

    看護の統合と実践

  • 久保 金弥教授

    人体構造・人体機能学I・II・口腔健康管理学

  • 竹田 千佐子教授

    基礎看護学

  • 冨澤 栄子教授

    老年看護学

  • 中神 克之教授

    成人看護学(急性期)

  • 新實 夕香理教授

    基礎看護学

  • 箭野 育子教授

    成人看護学(急性期)

  • 渡邊 実香教授

    母性看護学

  • 大須賀 美智准教授

    小児看護学

  • 松田 優子准教授

    在宅看護学

  • 盛田 麻己子准教授

    成人看護学(慢性期)

  • 伊神 美早講師

    基礎看護学

  • 石川 恵美講師

    成人看護学(慢性期)

  • 大竹 美紀講師

    成人看護学(急性期)

  • 河村 諒講師

    成人看護学 災害看護学

  • 岸 あゆみ講師

    基礎看護学

  • 倉田 亮子講師

    老年看護学

  • 土屋 裕美講師

    成人看護学(急性期)

  • 橋本 侑美講師

    小児看護学

  • 坂 恒彦講師

    老年看護学

  • 松田 麗子講師

    成人看護学(急性期)

  • 山田 順子講師

    成人看護学(慢性期)

  • 加藤 千洋講師

    母性看護学

  • 佐藤 綾野助教

    公衆衛生看護学

  • 城川 絵里子助教

    在宅看護学

  • 鈴木 雪乃助教

    精神看護学

  • 林 由利江助教

    基礎看護学

  • 山本 駿助教

    小児看護学

  • 伊東 春菜助手

    老年看護学

  • 佐藤 睦美助手

    母性看護学

特記事項

看護師は人々の健康を守る専門職

治療を受けながら生活する患者様の援助を行うのが看護師の主な仕事です。医療チームの一員として、専門的な知識、技術に基づいて患者さんの生活支援や診療の補助をします。
また、多職種連携のもと、患者さんの身体と心の両面をサポートし、患者さんにとってより良い療養環境をつくります。臨床経験を積みながら、認定看護師、専門看護師などのスペシャリストをめざせます。

01臨地実習における学生の学修を保証します

看護学科3年で行う「小児看護学実習」では、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、臨地実習に制限を受けることになりました。制限のあるなかでも臨地実習の学修目標を達成できるように、臨地実習が可能な施設での実習を活用したり、臨床で働く看護職の方にご講義いただいたりと、学生の学修を保証する努力をしています。実習施設のひとつである愛知県青い鳥医療療育センターで重症心身障害福祉協会認定看護師として活躍されている植木真理さんを講師に招き、障害のある子どもの治療やリハビリテーション、生活支援について、写真や動画を交えて講義していただきました。

臨地実習における学生の学修を保証します

02ゲストスピーカー(認定看護師)による排泄援助の講義・演習

老年看護分野では、高齢者の加齢に伴う身体的特徴や日常生活に及ぼす影響をとらえ、患者一人ひとりの強みを引き出してその人らしい生活に向かうための看護について学びます。今回の演習では、講師として臨床現場から認定看護師を招き、臨床現場での経験を基に、高齢者の排泄の特徴や失禁・湿潤が皮膚に及ぼす影響、皮膚の清潔保持・保護のための援助技術について講義を受け、デモンストレーションとして対象者に応じたおむつの選択や、安楽で効率的な交換方法について学修しました。学生たちは、普段の講義では味わえない臨場感の中、積極的に技術指導を受けたり質問することができました。

ゲストスピーカー(認定看護師)による排泄援助の講義・演習

03看護学科海外研修(欧州研修)

デンマークは社会福祉国家として『幸せな国』に位置づけられています。自分たちの足でデンマークに立ち、デンマークの民主主義に基づく制度がどのように生活に結びついているのかを実際の生活から学ぶことが、「少子高齢化多死に対応できる看護師」をめざす学生たちにヒントを与える貴重な体験になります。このため海外研修では、約10日間、『Brenderup Højskole(バーナップホイスコーレ:デンマーク独自の全寮制教育機関)』を拠点として海外の学生たちと共に過ごし、研修に参加します。この研修を通し、グローバルな視野を持ち、医療・福祉・教育分野の専門職に求められる役割・機能について考えます。

研修先
 

高齢者センター、重度障がい者施設あるいは自宅訪問、病院(看護大学)、家庭医訪問、地域精神医療班、幼稚園、高齢者のためのアクティビティセンター及び住居訪問等を予定

看護学科海外研修(欧州研修)

学生の声

  • 東松 利佳

    ナイチンゲールのように
    看護の分野で生涯活躍し続ける人に。

    健康科学部 看護学科4年

    名古屋市立緑高等学校出身

    東松 利佳さん

    小学3年生の頃にナイチンゲールの伝記に出会い、彼女の優しさやかっこよさに心を打たれて「困っている人を助けられる人になりたい」と看護師を志しました。本学へは教室や設備が整っていることや、これからの超高齢社会に必要不可欠な「口腔健康管理学」が学べるところに魅力を感じて入学しました。グループワークが多い演習でクラスの仲間と協力し、切磋琢磨しながら知識を向上させています。「臨床心理学」の授業で学んだ、人との距離の詰め方や間をとる必要性などは、実際に臨地実習での患者様とのコミュニケーションに役立ちました。実習で多くの患者様と出会い学びを高めていくなかで、知見が広がっていくことに喜びを感じます。将来は、救急病棟でバリバリ働く看護師になることが目標です。そのためにも今はさまざまな分野の知識を強化し、広い視野で冷静に対応できる能力を高めていきたいです。

  • 昇 真央

    経験豊富な先生方の学びのもと、
    臨床に生かせる知識を養っています。

    健康科学部 看護学科4年

    愛知県立春日井西高等学校出身

    昇 真央さん

    高校生の時に入院・手術の経験があり、不安が大きかった私を支えてくれた看護師さんがきっかけで看護師をめざすようになりました。高校の先生の勧めや新しい施設に惹かれて本学に入学しました。高校の先生に言われた通り、学科の先生との距離が本当に近く、ひとりでは解決できないことも気兼ねなく相談できる環境です。グループワークなど実践形式で進める授業が多く、自分とは異なる考えや意見も取り込みながら成長を実感しています。また医療事故を防ぐための「医療安全」の授業では、経験豊富な先生が体験談を交えて教えてくれるためイメージがしやすく、理解が深まりました。臨床で働く看護師の方による外部講師の授業もあり、臨床現場に生かせる新鮮で興味深い学びが得られています。患者様が安心して療養生活を過ごせるように、一人ひとりの想いを察することができる看護師になれるよう、知識や技術を蓄えていきたいです。